代表理事ご挨拶

協議会の設立目的は、民間資格者と国家資格者の交流や協働活動を通じて、セルフケアの考え方を広く一般レベルに普及させることです。
私は長年にわたり、企業での食品開発やコンプライアンス・マーケティング分野に従事する中、食品業界団体の理事としても事業推進のためのロビー活動や関連法規関連委員等の活動を通じて機能性食品や保険機能食品制度等の関連法規の制度改革に寄与してまいりました。その経験の中でダイエタリーサプリメントに代表される健康食品の機能性が長い間、医薬品と食品というカテゴリーの中で不必要な期待や正しい知識のない中での誤解・誇大等が原因で健康被害を生んできた実態も数多く経験してきました。さらに企業の経営者として統合医療(現代医療と自然療法の融合)への啓発と民間資格のスクール経営の経験を通じて、健康食品の機能性や活用方法が当の商品を購入する消費者や製品の利用者には正しく伝わっていなかったことに愕然とした経験もしています。

年々の医療費増大の中、セルフメディケーション、予防医学、セルフケア等々の重要性が声高々になる中、高齢化に向けて医療だけに頼らない自己管理と自己責任の重要性も高まっています。これまでの国家資格者の役割も専門的知識だけではなく、コミュニケーション力の習得や、より身近なコミュニケーターとしての役割が要求されるようになりました。また自然療法や統合医療という考え方が普及していく中で、健康産業に従事する民間資格者もコミュニケーション力だけではなく、より専門的な知識を広く身につけていくことが重要になってきました。今後はそう言った双方の協力関係がさらに必要なのではと考えるのです。さらに機能性表示食品など新たな食品カテゴリーが生まれていく中で、消費者自身もより健康維持のためには自分自身がしっかりとした知識を持ち、自分が、家族が口にする食品を選んでいく必要性が増してきます。

そういった社会環境の変化と健康意識の高まりの中、もっと身近な目線の草の根運動を続けていかないと本当の意味でのセルフケアにはつながらないのでは?と考えます。その具現化として、国家資格者や民間資格者など健康にかかわるすべての人たちの草の根運動の拠点になればという思いでこの協議会を設立しました。
私たちはこの活動を「ヘルスコミュニケーター活動」と位置付け、協議会の柱である「セルフケア」を啓発・推進するための柱のひとつとしてとらえています。国家資格者の方々はもちろんのこと民間資格者の方々の生活に密着した経験も生かせる「相談出来る人」としてのヘルスコミュニケーター活動の拡充を目指し、普及活動を行っていきたいと考えています。

一般社団法人 セルフケア推進協議会 代表理事 橋口智親


代表理事プロフィール
hashiguchi150外資系企業で健康食品分野のマーケティング、製品開発、広報等を歴任。
企業顧問やセミナー講師を多数経験。20年以上食品業界に携わる傍ら米国大使館商務部、厚生労働省、消費者庁等官庁の健康・医療関連機関の委員等を務めてきた経験も生かし、食品表示制度など法規の素案づくりにも関与。また国際的な健康食品業界団体理事として企業サポートや健康食品、植物性食品等の消費者向け啓蒙、啓発に寄与。
一方、統合医療・植物療法(代替療法)にも造詣が深く、統合医療推進のコンサルタント業務や製品開発・セミナー等を行っている。植物療法の民間スクールを関東中心に運営。これまでに1000名以上の専門資格者を育成している。